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「葡萄のかたわらで」、ほか──noteで書いていること

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カウンターの会話の続きを書いている場所があります

パセミヤのカウンターに座っていただくと、お料理をお出ししている合間に、ワインの話や、お好み焼きの話や、その日たまたま読んでいた本の話などを、ぽつぽつとさせていただくことがあります。

ある時は、お客様がお帰りになってから、「さっきの話、こう続ければよかった」と思い直すことも、しょっちゅうあります。そういう、店のなかでは時間切れになってしまう続きを、店の外側で書きためておく場所として、note というサービスで文章を書いています。

更新は気まぐれですが、書きためてきたものはそれなりの本数になりましたので、せっかくならどこから読んでいただくとよいか、案内のような記事を一本書いておきます。

「葡萄のかたわらで」シリーズ

いま柱にしているのが、「葡萄のかたわらで」という連載です。

葡萄とワインを、おもに歴史と文化人類学の角度から眺めてみる文章で、第9回まで進んでいます。

「ワインの起源はジョージアの八千年前」といった話を、私たちは業界の枕詞のように口にしますが、その「八千年」という数字がどこから来て、誰が、何のために語ってきたのか──そういうあたりを、ひとつずつ確かめながら書き進めている連載です。

ワインの教科書的な知識を増やしたい方向け、というよりは、ワインを「飲み物」としてだけでなく、人と植物と土地と微生物が長いあいだかかわり合ってできた何かとして見直してみたい方に、ゆっくり読んでいただけるのではないかと思います。

一回あたりはやや長めで、註も付いていて、お酒を一杯飲みながら読むにはちょうどいい分量、というふうに自分では思っているのですが、これはもしかしたら書き手の身贔屓かもしれません。

第1回から順に読んでいただくと連続性が見えるように書いていますが、どの回からでも入っていただけるように構成してあります。

ナチュラルワインまわりの文章

別のまとまりとして、「ナチュラルワイン試論」というマガジンに、ナチュラルワインをめぐる文章を入れています。ナチュラルワインという言葉は、ここ十数年で広まったわりに、定義をめぐる議論がいまも続いていて──むしろ続いているからこそおもしろい領域だと思うのですが──、その揺れをそのまま書き留めたような文章が多いです。

「自然」という言葉に寄りかからずに、培養酵母と野生酵母のあいだで何が起きているのか、テロワールという言葉が指している関係の網はどんなものか、といったあたりを書いています。

最近書いたものでいうと、ワインの「オフフレーバー」と呼ばれるものについて、欠陥の語彙で蓋をしてしまわないために何ができるか、というような文章があります。

お店でナチュラルワインを開けて「これ、ちょっと……」と感じたとき、その「ちょっと」の中身をどう受けとめるか。そういう実務的な問いから入っていく文章なので、業界外の方にも届く部分があるかもしれません。

香り、ブドウ、身体

ここ最近は、香りや風味の知覚をめぐる小さな文章も書いています。ワインの香りが「分子」と「身体」と「環境」のあいだで立ち上がってくるありさまを、研究の知見をかいつまみながら、店の現場で感じることと突き合わせる、というようなことを試みています。

「黒ブドウ、白ブドウ、そしてグリ」というタイトルの回では、ブドウの色はそもそもどこから来るのか、という素朴な問いから入っています。

このあたりは、連載「葡萄のかたわらで」よりも軽い読み心地で、一本あたりも短めです。気になる見出しから拾い読みしていただくのが向いていると思います。

マガジンには、読書メモ、スパイスとワインの組み合わせ、お店のことそのほかに、読んだ本のメモを置いている「読書メモ」、スパイスとワインの相性について書いた小さなマガジン、それからお店そのものについての話を集めた「パセミヤにまつわる話いろいろ」などがあります。

「パセミヤにまつわる話いろいろ」には、固定記事として「How to use Pasania 2026」という、初めてお越しになる方への案内のような文章も入れてあります。

予約のこと、コース構成のこと、ワインの選び方のことなど、お店の使い方をまとめてあるので、ご来店前に目を通していただけると、お互いに話がはやい気がします。

最近書いたものでは「海外からのお客様への対応例:パセミヤの場合」というのもあり、これは英語圏のお客様をお連れになる予定の方に、ときどき参考にしていただいているようです。

どこから読んでいただいてもよいのですが書いているもののジャンルはばらついているように見えるかもしれませんが、自分のなかでは案外、ひとつのことを別の角度から書き続けているような感覚があります。

葡萄や、酵母や、香りや、組み合わせや、料理の素材や、お店の使い方や──呼び方を変えながら、同じあたりを行ったり来たりしている気がするのです。

そういうわけで、目次を最初から順に追っていただく必要はまったくなくて、気になる見出しのところから拾い読みしていただくのがよいと思います。

お店にいらっしゃる前でも、お帰りになったあとでも、ふと思い出したときに覗いていただければうれしいです。

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