
先に要点 ― ホットプレートで焼くときのコツ
初出:2017年2月14日/更新:2026年8月10日
「ホットプレートでお好み焼きを焼くときのコツ」で検索してたどり着いてくださった方へ。ご覧いただきありがとうございます。先に、要点だけまとめます。
- ホットプレートは最初に200〜250度までしっかり熱する
- 生地をのばしたら160度前後に下げて蓋をし、じっくり火を入れる
- 大きく一枚で焼くより、小さく分けたほうが失敗しにくい
- 焼いている途中に押さえつけない。これがふんわり仕上げる一番のポイント
- 焼き上がりは、表面を軽くたたいたときの音の変化で見る
このページを書いているのは、大阪・中之島でお好み焼き店を営んでいる「パセミヤ(Pasania)」です。中之島ダイビル3階で、ガスと鉄板を使って一枚一枚焼き上げています。ここでご紹介するのは、料理メディア『料理通信』のレシピ連載でもお伝えした考え方で、フライパンでもホットプレートでも基本は同じです。お店のことは、ページの最後にご案内があります。

家庭向けの基本レシピ(豚玉・直径20cm)
ご家庭のホットプレートで焼きやすい、1枚分の配合です。材料と作り方をここにまとめましたので、この節だけで一枚焼けます。人数に合わせて、そのまま倍にしてください。
材料(直径20cm・1枚分)
生地
- 野菜だし … 25ml
- 薄力粉 … 25g(製菓用の国産薄力粉だと、なめらかで粉っぽさが出にくい)
- ベーキングパウダー … 小さじ1
- 山芋(すりおろし)… 小さじ1
具材
- キャベツ … 180g
- 卵 … 2個
- 豚バラ薄切り肉 … 40g
- 天かす・紅ショウガ … 各少量
- サラダ油 … 大さじ2
仕上げ
- お好み焼きソース・削り節・青海苔 … 各適量
作り方(7ステップ)
- 材料を冷やす/キャベツ・卵・野菜だしは冷蔵庫で冷やしておきます。キャベツは刻んだあとに出た水気を軽くきります。
- 生地を作る/薄力粉はふるってから、野菜だし・ベーキングパウダー・すりおろした山芋と合わせます。ボウルの外側に氷水を当て、冷やしながらさっくり混ぜると、グルテンが出にくくふんわり仕上がります。
- 具材と合わせる(焼く直前に)/キャベツ・卵・天かす・紅ショウガを加え、「混ぜる」と「和える」の中間のイメージで。卵を潰しながら、空気を入れるように縦にさっくり。小さい泡が出てきたら混ぜ終わりです。早く混ぜすぎると生地がダレます。
- 豚肉を焼く/ホットプレートを200〜250度まで熱し、サラダ油を引いて豚バラ肉を広げます。
- 生地をのばす/豚肉の上に生地を丸くのばし(直径20cmほど)、蓋をして温度を160度くらいまで下げます。
- 裏返す/外側が焼けて色が変わったら裏返し、また蓋をします。テコで押さえつけないこと。裏返すのは3回くらいまでに。
- 仕上げる/焼き始めから15分前後。表面を軽くたたいて音が変われば焼き上がりです。ソース・青海苔・削り節をかけてどうぞ。
混ぜ方とのばし方は、言葉より動画のほうが伝わりやすいかもしれません。「混ぜると和えるの中間」の感覚の参考にどうぞ。
うまく焼くためのコツ
手順のなかでも、とくに仕上がりを左右するところを補足します。
焼き方のポイント
- 最初にホットプレートを200〜250度まで上げ、軽く煙が出るくらいに熱します
- 大きく一枚で焼くより、小さく何枚かに分けるほうが火の入り方のムラが少なくなります(お店のイベント出店でも、ひと仕込みを3枚に分けて焼いています)
- 生地をのばしたら蓋をして、温度を160度くらいまで下げます。高温のまま焼き続けると、外だけ焦げて中が生焼けになります
- 火の当たりにムラが出やすいので、ときどき動かしてムラをならします
- 理想は、のばしたらあまり触らないこと。テコで押さえつけない・ペタペタ触らないのが、ふんわり仕上げる最大の秘訣です
- 表面を軽くたたいて音が変わったら、火が入ったサイン。焼き上がりまで、だいたい15分前後が目安です
- ソースは焦げやすいので、焼き上がってから塗ります
火力について
火力は瞬間的に高いほうがよいとされています。パセミヤが使用しているホットプレートは一台1350Wのもの。お好み焼きのレシピはシンプルなので、ご家庭の機種や好みに合わせて調整してください。
キャベツの切り方(動画)
お好み焼きの食感を左右するのがキャベツの切り方です。パセミヤ流の切り方を動画にまとめました。
ご家庭だと、下記の動画のような、ぶんぶんチョッパー、みじん切りチョッパーなどと呼ばれるもので刻んでもいいかと思います。
生地の考え方 ― 粉と出汁の割合
粉と出汁は1:1を目安に。上のレシピで薄力粉25gに野菜だし25mlとしているのは、この割合です。小麦粉の種類や仕上がりの好みによって調整しますが、目分量ではなく一度きちんと計量し、そこから増減して好みのバランスを見つけるのがおすすめです。
作り方でふれた「粉をふるう」「氷水を当てて冷やす」「混ぜると和えるの中間」という三つの操作は、いずれもこの割合を安定させ、グルテンを出しすぎないためのものです。粉が変われば水の入り方も変わりますので、いつもの粉で一度きめてしまうと、次からは迷いません。

よくある失敗と対処
ホットプレートでお好み焼きを焼くときに、つまずきやすいポイントと対処法をまとめました。
べちゃっとして、ふんわりしない
多くは水分と混ぜすぎが原因です。キャベツは切ったあと出てくる水気を軽くきり、生地は「混ぜる」と「和える」の中間でさっくりと。粉と出汁を計量し、ゆるすぎないか確認しましょう。氷を当てて生地を冷やすと、ふんわり仕上がります。
ひっくり返すと崩れる
生地がやわらかいので、触りすぎと早すぎる裏返しが崩れる原因です。外側が焼けて色が変わるまで待ち、ヘラで押さえつけないこと。崩れそうなときは一度お皿に移してからホットプレートに戻すと失敗しにくくなります。
外は焼けているのに、中が生焼け
温度が高すぎるか、生地が厚すぎるサインです。のばしたあとは蓋をして160度くらいまで下げ、蒸し焼きにしてじっくり火を入れます。大きく一枚より、小さく分けて焼くとムラなく火が通ります。
焼き上がりの見分け方がわからない
表面を軽くたたいて音が変わったら、中まで火が入ったサインです。目安は焼き始めから15分前後。串を刺して生地がついてこなければ完成です。
焦げてしまう
最初の高温(200〜250度)のまま焼き続けると焦げます。のばしたら温度を下げるのが基本。ソースは焦げやすいので、焼き上がってから塗りましょう。
参考:お店のイベント出店時の配合(牛すじ入り)
パセミヤはこれまで、数々のイベントでホットプレートを使ってお好み焼きを焼いてきました。ここまでご紹介したのは、その経験から生まれた“パセミヤ的”な焼き方です。
以下は、そのイベント出店時の配合。ご家庭用のレシピとは別の配合で、豚バラではなく煮込んだ牛すじを使い、粉も中力寄りの北海道産小麦を使います。上のレシピの倍量ではありませんので、作り比べてみたい方への参考としてご覧ください。
ひと仕込み分(小さめ3枚に分けて焼きます)
- 刻んだキャベツ … 約250g(1枚あたり約80g)
- 生地(中力寄りの北海道産小麦粉+野菜の出汁で練ったもの)… 70〜80g
- 鶏卵 … Sサイズの場合3個、M〜Lサイズの場合は2個
- 煮込んだ牛すじ(煮汁を含む)… 90g
- 天かす・紅ショウガ … 少量
1枚あたりは、上の家庭用(直径20cm)よりひとまわり小さい仕上がりです。ポイントは、具材は直前まで冷やしておき、焼くタイミングでそのつど混ぜること。早く混ぜすぎると生地がダレてしまいます。生地を練るときは、外側に氷水を張ったボウルを当てて冷やしながら練ると安定します。
ご家庭の一枚から、お店の一枚へ ― パセミヤのご案内
お好み焼きの焼き方に、正解はひとつではありません。ご家庭のホットプレートや火加減、お好みの具材に合わせて、ぜひあなたなりの工夫やアレンジを楽しんでください。このページが、その入り口になればうれしいです。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
パセミヤは、鉄板で一枚ずつ焼き上げるお好み焼き店です。ゆっくり、じっくり火を入れたキャベツの風味や、煮込んだ牛すじ・北海道産の小麦粉、平飼いの鶏卵、野菜と昆布のおだやかな味わいの出汁など、素材を厳選。中之島へお越しの際は、ぜひ普段の営業のパセミヤにも足をお運びください。
パセミヤ(Pasania)
- 住所:大阪市北区中之島3-3-23 中之島ダイビル3階
- アクセス:京阪電鉄「渡辺橋」駅より徒歩1分
- 電話:06-6225-7464
- 営業時間:平日 17:00〜22:00 / 土日祝 15:00〜22:00 (どちらも最終入店)
- 地図・口コミ:Googleマップで見る
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